花うつ

花子28歳独身。パワハラによるうつ病に悩まされ、リストカットにまで追い詰められた。でも、うつ病は必ず治る、私なりの独自の治し方で、うつ病と向き合っています。うつ病に効く食材を使った料理紹介や小説も公開予定です!現在はフリーライターとしても活躍中。お仕事依頼もよろしくお願いいたします。お仕事依頼は、south1989.1322@gmail.com まで!!小説家志望ですので、いつか本を出せたらいいなと言う野望も持っていますw

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【小説連載】スニーカー 4話目

外から笑い声が、聞こえる。

幸せそうな、笑い声。

私は、そっと窓から外を覗いてみる。

 

家族連れだった。

私と同じくらいの年齢の、お父さんとお母さん。それに、小さい子供。

そこだけが、幸せの雰囲気に包まれている。

このお父さんとお母さんは、きちんと恋をして結婚をして、子供を育てている。

 

「すごいな。」

つい、そんな言葉が出てしまう。

 

私の家の壁を挟んだだけの道路なのに、なんだか別世界に住んでいるような気がする。

 

私にもいつか、自分でつかんだ家族ができるのだろうか。

結婚して、子供を育てるなんて、今の私には無縁なのに。

いつか、そんな未来はやってくるのだろうか。

 

そもそも、恋はできるのだろうか。

こんな私を、好きになってくれる男性は現れるのだろうか。。。

 

 

こうやって考えている真紀にも、恋人はいた。

短大時代から付き合っている、恭平君。

お互いに、初めての彼氏と彼女だった。

 

20歳から付き合って、28歳まで付き合った。

真紀と恭平君は、お似合いの二人だった、理想的なカップルだった。

何でも話しあえて、お互いのことをなんでも分かっていた。

 

お互いの両親にも挨拶済みで、お互いの両親ともが仲が良かった。

お正月やお盆などのには、必ずお互いの両親に挨拶をしにいくのも恒例となっていた。

真紀の誕生日や恭平君の誕生日には、お互いの両親からプレゼントを貰ったりしていた。

 

お互いに結婚は意識していた。

仕事でお互いに安定した位置にいけたら結婚しようと話していたこともあった。

 

そんな中で、真紀は荒巻の嫌がらせに悩んでいた。

なんでも話していた恭平君に、真紀は荒巻からの嫌がらせを話さなかった。

恭平君を信頼していなかった訳ではなかった。

優しい恭平君の事だ、真紀の話を聞けば仕事を辞めさせて結婚しようということを、真紀は簡単に予想できたのだ。

自分のことで、恭平君に無理して結婚の選択をさせられない。

だから、話すことができなかった。これが、真紀の優しさだった。

 

真紀が自殺未遂をして、ようやく恭平君はすべてを知る。

そして真紀の退院後に、二人で会ったのだ。

真紀はそこで、すべてを話した。

「別れてほしい。」

真紀の話を聞いて、恭平君は一言そう言った。

真紀も、覚悟はしていた。こんなことになってしまったのだ。

これから付き合っていけば、自分が恭平君の負担になるかもと思っていた。

ただ頷いて、真紀はその場を離れた。

 

それから、恭平君と会っていない。

 

ただ、この様子で恭平君が冷たい人だと思わないでほしい。

真紀が何も話さなかったことが、恭平君を苦しめていた。

初めて愛した人を、守れなかったことは恭平君の心を傷つけていた。

それに、結婚を考えていた矢先だ。

真紀のことは好きだけど、自分の両親のことを考えると複雑な心境だった。

恭平君は、一人っ子だった。だからこそ、将来はどうしても両親が望む幸せな家庭を築くのが夢だったし目標だった。

そんな複雑な気持ちの中での、あの一言だった。

 

恭平君は今、何をしているのだろうか。

何を思っているのだろうか。

それは、またいつか。

 

続く。