花うつ

花子28歳独身。パワハラによるうつ病に悩まされ、リストカットにまで追い詰められた。でも、うつ病は必ず治る、私なりの独自の治し方で、うつ病と向き合っています。うつ病に効く食材を使った料理紹介や小説も公開予定です!現在はフリーライターとしても活躍中。お仕事依頼もよろしくお願いいたします。お仕事依頼は、south1989.1322@gmail.com まで!!小説家志望ですので、いつか本を出せたらいいなと言う野望も持っていますw

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【小説連載】スニーカー 6話目

夢。。。

精神科の先生に、この先してみたい夢を聞かれた。

 

ないです。

 

こう答えるしかなかった。

夢なんて、自分の中にはないものだと思っていた。私の人生の中で、夢を持ったことなんて、小学校までだろう。

中学生に入ってからなんて、なんか現実を見せつけられちゃって、自分みたいな平凡な中学生が夢なんて持ってはいけないんじゃないかと思い始めた。

そういう人間だったから、川に沿って流れいていく船のように身を任せて自分の丈に合った将来に進んだ。

努力をするわけでもなく、怠けるわけでもなく、私の人生は『普通』につきる。

 

あのまま『普通』だったら、私はこんな大人にならなくて済んだのだろうか。。。

あんなに『普通』が身近だったのに、今はほど遠く感じる。

 

先生は、なんであんなことを聞いたんだろう。

夢?私、29歳だよ。今更夢なんて、持てるわけがない。だいたい、今日を生きるので必死なのに、この先のことなんて考えることなんてできない。

 

夢って、どうやったら持てるんだろう。今の私は、何にも興味が持てない。

あるとしたら、野菜の値段が高騰したっていうニュースくらい。

 

次の診療までに、考えてきてね。

 

先生はそう言ったけど、それまでに思いつく自信がない。

私は、どうしたらいいんだろうか。

 

真紀は、気づいていないだけかもしれない。

本当は、今夢中になっているものがあるってことに。

夢中になって、意外とちゃんと勉強しているのに、それが「興味」ってことに繋がっていない。当たり前のことになりすぎて、それを特別視していない。

それが、料理。

真紀の料理は、今やプロ級と言っていいほどだった。

 

父上がテレビで料理を紹介していて

「これ、うまそうだな。」

と言うと。その料理を再現して夕飯に出すのだ。

調味料の使い方も、高い食材の代用品も、これとこれを混ぜればこの味になるという事

も、すべて把握しきっているのだ。

 

最近、カレーはルーを使っていない。スパイスをネットで安く買い、スパイスを調合して独自のカレールーを作るのだ。

父上や母上の反応を見て、自分の料理のレパートリーを変えていった。

 

たぶん元々、真紀は自分で気づいていないけど、かなりの努力家なのかもしれない。

料理をしながら、ノートを取っている。新しい発見があったときや、失敗してしまったことまでノートに書く。

真紀の両親は、そのノートの存在を知らない。陰ながら努力をするのが、真紀の性に合っているのかもしれない。

早くそれが努力であり興味であると気づいてほしい。

 

そして、それが真紀の夢につながって欲しいと思うのが私の願いです。

 

続く。